基礎知識

住宅性能表示制度

住宅性能表示制度

住宅性能のモノサシ。

■住宅性能表示制度とは

住宅には、一般の工業製品のように性能や仕様の明示やJIS規格のようなものがありません。
これまで表示の仕方がまちまちで客観的に比較しにくかった住まいの性能について共通のモノサシをつくり、
消費者が比較判断しやすいよう設けられた制度が住宅性能表示制度。
2000年に施行された「住宅の品質確保の促進等に関する法律」に基づいた制度で、当初は新築だけが対象でしたが、
2002年に既存住宅を対象とした性能表示制度の基準が施行され、新築と中古のどちらも適用となりました。

国に登録された第三者機関が共通の評価基準で評価し、住宅性能を評価書として表示。
住宅購入者に正確な情報を提供すると同時に、後日トラブルが発生した場合でもスムーズな紛争処理が行えるため安心です。

■評価する共通基準

中古住宅の場合、評価する共通基準は劣化による影響を何らかのかたちで反映でき、
技術的に信頼度をもって評価が可能な項目に限定。
構造、防火、維持管理・更新への配慮、空気環境、光・視環境、高齢者配慮、防犯の7分野21項目、
すべて等級判定をして住宅性能評価書が作成されます。
評価書を取得することで住宅ローンの優遇などが受けられるメリットもあります。

現況調査では、外壁のひび割れや床の傾き、壁や天井の雨漏りの跡などについて検査。
また劣化についても状況を把握しやすいように、個々の検査に基づき住宅全体の総合的な判定も行います。

住宅性能表示制度を用いることで、住宅の現況(劣化や不具合の状況)、備えている性能を、
売買する当事者間で共有できるため、契約の透明化や円滑化につながります。
また、住宅の傷み具合を把握できるので、適切な修繕、維持管理にも役立ちます。

【参考サイト】
●一般社団法人住宅性能評価・表示協会
http://www.hyoukakyoukai.or.jp/seido/info.html

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