基礎知識
2×4工法
2×4工法
アメリカ生まれの「2×4工法」。
2×4(ツーバイフォー)工法とは、主に北米において発展した木造住宅工法のことです。
日本には30年ほど前に入ってきました。「枠組壁工法」が正式名称ですが、国内では通称2×4工法とよばれています。
もとは2インチ(50.8mm)×4インチ(89mm)の木材を用いたことに由来しますが、現在では乾燥材で38mm×89mmが規格サイズになっています。
アメリカやカナダでは約9割の普及率、日本においては戸建て全体の約2割程度です。
この工法のいちばんの特徴は、床・天井・壁の「6面」で建物を支える点。
製材で組まれた枠組に、構造用合板などを下張りした壁を釘や金具で緊結し、建物をひとつの箱のようにつくっていきます。
箱状にするため地震などの揺れに強く、隙間ができにくいため気密性や断熱性にも優れています。
規格の木材を使用して技術も標準化しているため、一般的には工期が短くローコストでつくれることもメリットです。
留意点としては、気密性が高いためコーナー部分の壁体内の通気性が悪くなりがちなので結露対策に配慮が必要なこと。
また、壁面に対して大きく開口した窓はつくりにくく、範囲に制約があること。
建物を支える「面」は新築時から改修時に大きく範囲や位置を変更することは難しいため、増改築がしにくい点があげられます。
■2×4工法のメリット■
- 高気密高断熱。
- 新築の場合は工期が短くローコスト。
- 規格部材使用、技術の標準化で、品質が安定。
■2×4工法のデメリット■
- 間取り変更を伴う増改築がしにくい。
- 通気性が悪く、湿気がこもりがち。